公開:2007/08/24 /更新:
手持ちの天体望遠鏡にデジカメを付けてデジスコ撮影に挑戦してみましたが、天体望遠鏡は長く大きく重いため、車で持ち運びができる撮影地でないと使いづらいことがわかりました。やはりフィールドスコープは、コンパクトで軽いのが良いところなのでしょう。
天体望遠鏡でのデジスコ撮影のため、笠井のデジカメ用アイピースWA-18を購入していたので、31.7mm径の天体望遠鏡用アイピースが使えるフィールドスコープはないかと探しましたが、ペンタックスのフィールドスコープくらいしか無いようですし、ちょっと高価で手が出ません・・・。
しかしフィールドスコープの接眼部にアダプターを付けたりして、天体望遠鏡用アイピースが使えるだろうなと思って調べたら、こんなページを発見しました。
ジオマII+ボーグのマッチングテスト
ジオマ+45ED+DG-LV DX+A80
ビクセンのフィールドスコープ「ジオマ」は、コンパクトで軽量なことが取り柄で、その軽さを活かして手持ちでのデジスコ撮影にも使われています。画質の評価はそれなりの製品ですが、BORGのパーツを組み合わせたり、ビクセンのフリップミラーの部品を流用したりすることで、簡単に接眼部を拡張でき、天体望遠鏡用アイピースが使えるようになるらしいです。
旧製品になったジオマED52-Sが安価に売られているのを見つけたので、購入してみました。また、フリップミラーの中古品も入手できました。
さっそく、フリップミラーの部品をジオマの接眼部にねじ込んでみました。ネジのピッチがやや異なるようですが、割とかっちり固定できました。笠井の31.7mmデジカメ用アイピースを付けて覗いてみると、近くにはピントが合いますが、無限遠にはピントが合わないことが判明。メーカー純正の部品を使っていないので、仕方ないのでしょうけれど・・・。さて、どうしたものか。 |
フリップミラーの部品をよく見ると、筒内のネジ山は内面深くまで刻まれていることが分かったので、思い切って天体望遠鏡用アイピースが差し込めるぎりぎりの長さまで短く切ることにしました。金鋸で2cmほど切断して、切り口はヤスリで仕上げました。 |
再度、ジオマにねじ込んで31.7mmデジカメ用アイピースを付けて覗いてみると、無限遠にもピントが合うようになりました。この改造で、手持ちの天体望遠鏡用アイピースのほとんどがジオマで使えるようになりました(相性の善し悪しはあるでしょうけれど)。 UW15mmを付けたところ、倍率は約18倍になり、視野周辺はかなり像が流れますが、それなりに使えました。 |
被写体の導入用に、トイガン用の照準器を購入しました。取り付けには、幅が20mmのL型金具を使いました。架台に取り付けるためのバランスプレートに3mm径のねじ穴を切って、2本のネジで少し傾けて固定しました。バランスプレートを締め付けるネジのノブとの干渉を減らすためです。 |
ボーグの片持ち微動雲台にセットした様子。とてもコンパクトなスコープです。これなら旅先にも担いで行こうという気になりそうです。 ということで、さっそく撮影に出かけました。いざ河川敷へ。水辺の鳥や草原の昆虫などを探します。作例は以下の通り。使用したデジカメはニコンのP5000(月の画像のみE4300で撮影)。 ホームページ用にトリミングしたり、縮小したり、シャープ化処理などをしてレタッチしていますので、まあまあ見れる画像かなと思いますが、EDレンズの割りに意外と色収差がありますね・・・。また視野周辺はかなり像が流れます。これもメーカー純正の部品を使っていないので、仕方ないのでしょうか。これ以上を望むと、コーワやニコンなどの高価な機材を導入しないといけないのでしょうね・・・。 |
左:アオサギ 右:ダイサギ(さすがに色収差が出ていますね) |
左のイチモンジセセリの写真は、レンズ前約3mくらいにいた蝶を撮影したもの(トリミングしてます)。右のバッタは約2mの距離でした(トリミング無し、リサイズのみ)。最短合焦距離が短いので、昆虫などのテレマクロ撮影に使えますね。被写界深度があまり無いのがつらいところですが。撮影方法や被写体を検討して、もう少し良い画像を撮れる条件を見つけたいと思います。
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