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ツバキキンカクチャワンタケの観察例

漢字で書くと「椿菌核茶碗茸」。晩冬から早春にかけて、社寺の境内や古い庭園などのツバキ樹下に発生する直径数mm〜2cmくらいのチャワンタケの1種です。もっぱらツバキの花びらを分解して生きている菌です。ツバキの花が落ちていて、あまり乾燥しないような環境で探せば、割と簡単に見つかります。落ち葉に埋もれていることもあり、掘ってみると黒っぽい菌核から柄が伸びていることがわかります。小さいし、軟らかいので、薄く切るのはちょっと難しいです。よく切れるカミソリで撫でるように削ぎます。(2005/03/21)


左:茶碗部分の断面。碗の内壁の層が胞子のできる子実層(しじつそう)です。
中左:断面の拡大。下部の実質では、菌糸が不規則に絡まっています。
中右:フロキシンで染色して見た子嚢胞子(しのうほうし)。子嚢に胞子が8個ずつ入っているのがわかります。
右:菌核部の観察像。なにやら螺旋状の構造が見えたのですが、正体不明。



<参考になるサイト>
▼きのこ雑記 ツバキキンカクチャワンタケ
http://park16.wakwak.com/~fungi/ajiwai_kinoko/tsubakikinkakuchawantake.htm
▼盤菌類(チャワンタケ) +α.
http://kyoto.cool.ne.jp/chawantake/

公開:2005/03/21 /更新:

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