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タイサンボクの花粉の観察例

 タイサンボクは、モクレンの仲間の常緑樹で、6月頃に大きな花を咲かせます。私が通っていた小学校の校庭にも大きな樹があって、幹が傾いていて、木登りしやすかったので、遊んで登った記憶があります。公園なんかにもよく植えられています。
花は大きく、直径20cmはあります。少し黄色みを帯びた白い花びらは、大きさや形が連続的に変化し、螺旋状に配列しています。雄しべも雌しべも数が多く、花の軸に螺旋状に配列しています。日本に野生する樹では、ホオノキの花によく似ています。
 進化の上では、こういう特徴を持つ花を原始的な花と考えています。時計とかコンピュータの発展を考えると、最初に発明された時には大きな機械だった物が、技術が発達するにつれ小型化され、ムダが省かれ、より精巧な作りになっていきます。生物の進化にも似たようなところがあるのですね。
 虫媒花で、コガネムシ類が花に集まっていることがあります。花粉を食べるアザミウマ類もたくさん付いていました。


写真左:タイサンボクの花。大きいです。
中:花粉。
右:花粉に集まっていたアザミウマの仲間。小さいです。



<参考になるサイト>
▼タイサンボク Magnolia grandiflora

▼ゑれきてる 樹木の個性を知る ホオノキ

▼花をつけないシダ植物で花の起源を探る 化石に見る花の起源


公開:2005/06/13 /更新:

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